シントク株式会社

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工場の2階の窓から
毎日八ヶ岳の写真を撮っています


Q.現在の所属とお仕事の内容を教えてください。

製造部マシン課です。機械(マシニング)オペレータという職種で金属製品の切削加工、穴あけ加工などを行っています。

Q.松宮さんは何年入社ですか?

2023年です。大学を卒業すると新卒採用で消防士になりました。その後、登山用品などを専門に扱うスポーツ用品店で働き、その後、複数社を経てからシントクに入りました。

Q.いろいろな職業を経験されていますね。

消防士になったのは、両親が学校教員、兄が消防士で、家族全員が公務員だったからかもしれません。登山用品の専門店は、子どもの頃から登山が趣味だったからです。シントクに就職したのは、八ヶ岳が好きで、以前から「八ヶ岳の近くに住みたい」と思っていたからです。

Q.山が好きだからシントクに?

そうですね。小学校3年生から山に登り始めました。父親が山登りをする人だったんです。最初の登ったのは木曽駒ヶ岳です。二度目が八ヶ岳連峰の赤岳で、そのときに見た景色が忘れられなくて、大学生になると自分で登山用品を揃えて山登りをするようになりました。お休みの日はどこかの山に登っています。私は信州の山が好きで、山登りがしやすい環境を求めて、一番思い入れのある八ヶ岳周辺の会社を探していました。

Q.現在は八ヶ岳工場勤務ですね。

運よくシントクが私を拾ってくれました(笑)。工場の2階の窓から八ヶ岳の手前にある阿弥陀岳がよく見えるんです。本当にキレイで、毎日そこから阿弥陀岳の写真を撮っています。

工場2Fから松宮さん撮影


Q.初めての職種だと思いますが、働いてみた感想は?

私は「文系」の人間なので、社会人になってからも「数字」を扱う仕事はしてきませんでした。入社1年目は仕事に慣れなくて、正直「ちょっと大変だな」と思いました。

Q.具体的にどこが大変なんでしょうか?

基本的にお客様から送られてきた図面通りのものを製作するのが私たちの仕事です。図面上で示された仕様を、具体的な数値として、実際の製品に反映させることになります。そうするための技術的な習得が難しいんです。

Q.お客様の図面から生産技術部が用意した3Dのプログラミングをもとに作業をするんですよね?

そうです。プログラミングの内容通りにやれば、示された手順通りにやれば、きちんとできあがると思われますよね。でも実際は違います。そこに至るまでのアプローチで、注意しなければならないことや取るべき方法があるんです。

Q.分かりやすく教えてください。

例えば、プログラミング上は、「100mmという大きさを出せ」という金属加工の作業があります。それが1/100までの精度で、1/100の誤差までなら許容されるのか、それとも2/100まで許されるのかで削り方が変わります。単純に105mmの材料を左右2.5mmずつ削ればいいのか、それとも、まず片方で2.5mm削り、続いて逆側を2.4mm削ってから、もう一度0.1mm削るアプローチでないと、求められた精度が出せないということがあるんです。これはプログラミングだけではわからないことです。

Q.単純に左右を削って100mmにすればいいというものではないんですね。

技術は先輩から教えてもらい、それを実践します。製造するものの形状や、求められる寸法の精度で、どれくらいの注意を払って作業をするのか、どういう方法を取るべきなのかは自分自身で判断することになります。

Q.どれくらいの経験を積めば、それができるようになるんですか?

正直に言うと、自分も「まだまだ」です。でも、ある程度、「こういうやり方でもいいんだな」と思えるようになったのは2年目に入ってからですね。プログラム担当者から、加工手順が書かれた「工程用紙」というものが送られてきます。経験がないと、それを見た瞬間は「パニック」になります(笑)。「これってどういう意味??」ってなるんです。何を表しているのか分からなくて、不安でたまらないことが何度もありました。でも今は、図面を確認しながら、「これはこういうことか」と頭の中で組み立てができるようになりました。

Q.それは松宮さんに図面を読む力がついてきたということですか?

そういうことだと思います。部署には経験のある先輩がいるので、そういう人たちに教えてもらいながら知識を身につけます。自分の疑問に答えてくれる環境が整っています。マシニングオペレータの技術を身に付けたら、機械と図面さえあれば、おそらく世界中どこに行っても、金属加工の仕事はできます。シントクでそういうスキルやノウハウを身に付けることができます。


Q.お仕事をされていて楽しいことはありますか?

私の中で「すべてがつながったとき」です。例えば、「A」という加工物の仕事がありました。私は何らかのアプローチ方法で加工を施しました。そのアプローチの方法が、まったく別の加工物「D」でも使えるということに気がついた瞬間が楽しいんです。

Q.知識や技術が応用できたということですか?

そうですね。「自分も分かってきたかな」「ちゃんと知識や技術が身に付いてきているな」って実感できた瞬間ですね。シントクは多品種少量生産です。その都度、最初に「どういうやり方をしようか」と検討します。お客様から送られてくる図面は、仕様が示されているという点で、基本的に共通です。だから、「どのようなアプローチで加工するのがいいのか」ということが、最終的に大切になると思うんです。

Q.先ほどの加工手順の話ですか?

加工手順もそうですが、それだけではなく、A社の製品加工のためのアプローチや道具が、部品形状が似ているから、B社の製品加工でも使えそうだということが考えられるかどうかという話です。


Q.オペレータ次第で、アプローチも変わるんですか?

そうですね。でも考え方は似ていると思います。マシニングオペレータは同時に複数の作業をこなす「マルチタスク」の能力が求められる仕事だと思うんです。ひとつのことに集中しないと仕事ができない人は向いていないかもしれません。同時にさまざまなことを考えて、加工の方法を選び、作業時間を短縮できないとダメだと思います。

Q.マルチタスクですか。

1時間かかる作業を30分で終わらせるためには何をどうすべきなのか。頭の中で様々なことを整理して、同時に進めないと実現できません。

Q.なかなかハイレベルな仕事ですが、今までに失敗したことは?

いっぱいありますね(笑)。例えば、入社して1年が経った頃、現在の自分でも難しいレベルの加工作業があったんです。自分の中では「良かれ」と思って、本来は必要がない加工をしてしまい、50〜60万円の損失を出しました。仕事に少し慣れてきて、「こうやればいいんでしょ」みたいに、自分だけで分かったつもりになって製品をダメにしてしまいました。


Q.シントクはどんな会社ですか?

「基本」と「本質」を大切にしている会社だなと思います。「基本」と「本質」を守って真面目に取り組むと、それに見合った対価が受け取れるのが仕事だと思うんです。シントクはそういうことが実現できる会社だと思います。

Q.「基本」を大切にしているとはどういうことですか?

シントクの企業理念は「5S」です。「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」があって、次に「PDCA(行動10箇条)」なんです。入社した当初の自分は、「整理」や「清潔」が何なのか、その定義について十分に理解していませんでした。しかし、この数年は企業理念に関する社員教育が充実してきたように感じています。

Q.松宮さんも理解が深まったんですね。

企業理念や会社の方針は、社員から煙がられるようなところもあると思うのですが、組織の人間になったのですから、会社が目指す方向や会社の考えを、社員が理解することは、大切ではないかと思います。私たちが企業理念を大切にして、会社の考えを理解しようとすれば、会社もまた私たちのことを大切にしてくれるのかなと思っています。

Q.シントクに興味がある人に対してメッセージを

もし採用されたら、最初は「基本」を大切にしてほしいです。何年か経ったら、そこからは自分次第です。会社は給料という対価をもらうためだけの場所ではありません。知識や技術も身につけられる場所です。毎日の仕事から何が学べるのか、そういう意識で仕事に取り組んで欲しいです。

Q.成長できるかは自分次第ですか。

「ネバーストップ・エクスプローリング(冒険をやめてはいけない)」ということです。仕事もプライベートも新しいことを見つけて、自分で取り組む。時間は有限だから、無駄遣いしないように自分は心がけています。今の仕事は面白いので、マシニングオペレータという職種を突き詰めたいです。